著者は青木厚。2019年2月4日 第1刷発行。
心に響いた言葉
はじめに
- 週に1度でもまとまった空腹の時間を作ると、食べすぎがもたらす害が取り除かれ、加齢や食生活によるダメージがリセットでき、オートファジーが活性化して、体の内側から若々しくよみがえる。
- 空腹の時間を作ると、内臓がしっかり休むことができ、血糖値も徐々に下がる。
- 最後に食べてから10時間で、肝臓に蓄えられた糖がなくなり、脂肪が分解されてエネルギーになる。16時間を超えると、オートファジーの仕組みが働き始める。
- オートファジーは細胞内の古くなったたんぱく質が新しく作り変えられること。
- 空腹の時間内で、どうしてもお腹がすいた場合は、ナッツ類であれば、いくら食べてもよい。
- できれば毎日続けるのが良いが、週1回でもリセット効果はある。
第1章 「1日3食しっかり食べる」「空腹な時間を作る」どちらが長寿と健康をもたらすか
- 体は、何らかの原因で栄養が入ってこないと、生存するために、体内のものでタンパク質を作ろうとする。
古くなったり壊れた細胞内のたんぱく質を集めて、分解して、新しいたんぱく質を作る。 - オートファジーは古くなった細胞を、内側から新しく生まれ変わらせる。
- 細胞が生まれ変われば、老廃物が一掃され、細胞・組織・器官の機能が活性化し、病気になりにくく、若々しいからだになる。
- オートファジーは細胞内に侵入した病原菌を分解・浄化する機能もある。
- 最後にものを食べてから16時間ほど経過しないとオートファジーは活性化しない。
⇒内臓休まる、脂肪減らす、血液の状態改善、細胞が生まれ変わる
第2章 無理なく空腹を作り、体を蘇らせる食事法
- ものを食べない時間が10時間以上で脂肪の分解が始まり、16時間以上でオートファジーが働きだす。
- 週に1回、週末だけでも良い。体のリセット効果が味わえる。
- 空腹の時間中に、ナッツ類ならいくら食べてもOK。
- 空腹によって一時的に栄養が足りなくなると、活性酸素を除去する抗酸化酵素が増えて、活性酸素の量が減る。
- 空腹の時間が長くなると、体内の余計な脂肪が分解されていく。
10時間で肝臓に蓄えられたグリコーゲンがなくなる。
12時間~24時間、ものを食べない時間を作ると、血液中の糖質も20%程度低下する。 - オートファジーはがん・糖尿病・アルツハイマー型認知症・感染症の予防効果がある。
肌や筋肉などの老化防止の効果あり。 - 空腹でどうしようもなくなったら素焼きの味付けなしのナッツ類を食べる。
ナッツ以外は、生野菜サラダ・チーズ・ヨーグルトがおすすめ。 - ナッツに多く含まれている不飽和脂肪酸が、オートファジーを活性化させる。
- 土日こそが、最高の身体リセットタイミング。
一週間にたまった食べ過ぎなどの身体のダメージを週末にリセットする。 - この食事法を実行する場合、簡単な筋トレを並行して行うこと。
⇒ 朝、腕立て伏せと腹筋をやって、しんどくなったらやめるでも良い。
第3章 糖がもたらす毒を、空腹というクスリで取り除く
- 糖質制限すると脂肪だけでなく、筋肉量も減少する。高齢者は避けた方がよい。
- オートファジーはインスリン分泌を促し、2型糖尿病を改善させる可能性がある。
第4章 空腹力を高めれば、これだけの病気が遠ざかる!
- 体内では毎日3000~5000個のがん細胞が生まれている。
①DNAを修復する酵素で傷ついたDNAを修復する
②修復不可能な傷をうけたら、その細胞を除去する(アポトーシス)
③修復もアポトーシスも聞かない場合、免疫細胞ががん細胞を除去する。 - 内臓脂肪が多い人は血糖値が下がりにくい。血糖値をさげるためにインスリン濃度が高くなる。
インスリン濃度が高いとアポトーシスが起こりにくくなり、細胞増殖が促進されて、がんになりやすくなる。 - 肥満だと、大腸がん、肝臓がん、胆のうがん、膵臓がん、子宮がん、腎臓がんなどが影響を受けやすい。
- すでにがんの場合は、空腹は逆効果になる。オートファジーが働くと自分で栄養を作り出すため、がん細胞が生き残りやすくなる。
- 認知症の予防には・・・
①できるだけ人と交流し、社会とつながりを持つ
②生きがいや達成感が感じられるようなことをする。心や脳を働かせる。
③生活習慣病を予防する。食生活の改善や適度な運動がよい。 - 空腹の時間を作る食事法は、生活習慣病の予防効果あり、活性酸素を発生させる古いミトコンドリアを除去する効果あり。
- 認知症が発生している場合は、がんと同様に空腹はNG。オートファジーが逆効果になる。
- アレルギーは病気や有害物質から守ってくれるはずの免疫力が暴走すること。
- 腸内環境の悪化原因は、ストレスによる自律神経の乱れ、運動不足、便秘、食べすぎなど。
⇒腸をいたわること、食べ過ぎを防ぐことは、アレルギー改善に非常に良い。 - 活性酸素は少量ならウィルスや異物除去に役立つが、大量にあると、体内の細胞も酸化させる。
- 体内の活性酸素の9割がミトコンドリアが作り出している。新しいミトコンドリアは抗酸化酵素が活発に働く。たくさんエネルギーを作る。活性酸素はあまり発生させない。
⇒オートファジーでミトコンドリアを新しくすれば、活性酸素が減って、細胞が若返る。 - 空腹の時間を作ると、成長ホルモン分泌も促される
⇒ 成長ホルモンは、代謝を高める・筋肉量を増やす・コラーゲンを作る・脂肪分解を促進する
⇒ 40歳前後の人の成長ホルモン分泌量は、20歳前後の人の5割程度。老化の1つの原因。