著者は小若順一、国光美佳、食品と暮らしの安全基金。2019年2月3日初版発行。
心に響いた言葉
まえがき
- ミネラルを補給すると、神経系の状態が良くなり、学校の成績が上がる。
- ミネラル不足の主な理由は3つ
①弁当・惣菜・冷凍食品・レトルト食品などの原料は水煮食品を使っている。水煮食品は水溶性成分とともにミネラルが抜け出ている。
②リン酸塩がたくさん使われている加工食品。リン酸塩はミネラルの吸収を阻害する。
③加工食品の大半が精製されてミネラルが抜かれている。 - 神経伝達物質を作るのに必要な6種類のミネラル。1つでも不足するとダメ。
- 栄養士は食品からミネラルが抜かれていないことを前提に栄養素を計算している。食品成分表に載っていない微量なミネラルは無関心。
第1章 現代食品に潜む3つの落とし穴
- ほうれん草は茹でるとビタミンCは1分で74%、2分で61%、3分で48%、5分で40%に減少してしまう。茹ですぎると水溶性ビタミン(C, B1, B2なd)やカリウムがなくなる。
https://www.kagome.co.jp/vegeday/nutrition/201704/6752/ - 加工食品によく使われる水煮食品は、人件費や原材料の安い中国やベトナムで、ニンジン・イモ類・キノコ・タケノコ・豆類などの食材を適度にカット、水に入れて煮て、何度もよく洗って、リン酸塩を入れて濁らないようにして、パックして加熱殺菌される。
⇒ 栄養素が抜けて、リン酸塩がミネラルの吸収を阻害。栄養が減った食材。 - 水煮食品は冷凍して輸入される。それを味付けしたのが弁当。
- 企業が病院の給食も水煮食品が多い。
- 外食や居酒屋も水煮食品が多い。
- レトルトカレーは動物油脂を多く含むので、消化が悪く胸焼けする。
- 色が悪くならないようにPH調整剤を入れる。
- 人工的な調味料にミネラルはほとんど含まれていない。
- 本来の肉は、肉の中には菌がいないから、表面さえ焼けば食中毒は起こさない。
成形肉の中には菌が入っている。よく火を通す必要がある。成形肉にはリン酸塩が使用される。 - お肉の硬い部分を取り、部位を厳選して使用
天然素材でお肉同士をつけて
偽装しないために説明しているが、実際は脂身が多くて安い部位の肉を集めて、酵素とリン酸塩などの添加物でかさまし、接着加工している。 - ミネラル不足は、脳・神経・筋肉・胃腸の動きがおかしくなる。
- リン酸塩の中でも肉の接着に強いポリリン酸塩とピロリン酸塩にたんぱく質をつなぎ合わせる酵素を入れた白い粉をくず肉にまぶして成型器の中にいれて固めれば同じ形で同じ大きさの肉が作れる。
- 安楽亭はメニューに、肉には添加物を一切使用していないと記載している。
- リン酸塩が微量の時はカルシウムはほとんど影響を受けない。影響を受けるのは微量ミネラル。
- 魚肉練り製品は、原材料欄に魚肉とあるが、魚肉すり身なのでリン酸塩が使用されている。リン酸塩は最終食品の表示が免除されている。
- リン酸塩入りの魚肉すり身をつかって、製造業者が製造するとリン酸塩の表示は免除される。
- リン酸塩はPH調整剤、調味料(アミノ酸)、かんすい、膨張剤、ベーキングパウダー、イーストフード、ガムベースなどと一括名で記載されて、隠れている場合がある。
- チーズのみ乳化剤と書かれていたらリン酸塩になる。プロセスチーズの原材料は乳化剤と表示がある。リン酸塩入りチーズを避けるためにはナチュラルチーズがよい。乳化剤が入っていない。
- 和菓子の膨張剤の中にリン酸塩が使われていることが多い。
- 冷凍食品はリン酸塩を添加した食品を原料にして、キャリーオーバーを利用してリン酸塩を表示していない可能性あり。
- 現代は水煮食品が増えて、水溶性成分に含まれるミネラルの摂取が少なくなり、さらにリン酸塩で奪われる。
- ノンオイルドレッシングは油の代わりに果糖ブドウ糖液糖なので、ミネラル取れないし、太りやすい。
- 弁当に使われている柔らかい肉は成型肉。リン酸塩入り調味液を注入して1㎏⇒2.2kgに膨らませている。
- ラーメンのかんすいはリン酸塩を含む化学物質の混合物がほとんど。
- コーヒーはミネラル補給できるが、クリープを入れるとリン酸塩が使われているので、食事でとったミネラルまで排出されてしまう。
- リン酸塩はたいていPH調整剤と書かれている。
- かつお節は水煮食品なので、ミネラルを取ることができない。
第2章 こうちゃん、奇跡の回復
- アスペルガー症候群は、発達障害に属する障害。相手の状況や気持ちを読み取るのが苦手。こだわりが強く、予定の変更に強い不安感をいだく。動作がぎこちない。不器用など。
第3章 アスペルガー症候群がよくなった理由
- たんぱく質を分解してアミノ酸にし、アミノ酸を遺伝子の指令によって酵素が作り出される。
- 酵素はミネラルが取り込まれて働いた。ミネラルが取り込まれないと働くことができない酵素が多い。
- ミネラルを豊富に含む食品を食べていないと酵素が十分に働かなくなって、神経伝達物質が不足する。
- 脳には興奮系、抑制系、調整系などの神経があって、それぞれが別の神経伝達物質を作り出して、利用しては排出する。正常な心を維持している。
第4章 発達障害、低体温が驚きの改善!
- 天然だし生活をすると、子どもの高機能自閉症・広汎性発達障害・低体温・偏食・発音が改善する。母親のイライラも改善した。
第5章 なぜ子どもの症状がよくなるのか?
- ミネラル補給を早い段階で試せば、無駄に苦しめることなく、早く改善する可能性が出てくる。
- 天然だしでミネラル補給を始めると、偏食が改善し、食欲が安定する。
- ミネラル補給後、鼻炎が良くなった、風邪を引かなくなった、平熱が正常になったという変化があった。
- 低体温の改善は、活動への意欲や気力に影響出る。体温上昇で、食欲・学習意欲・体力向上する。
- 子どもに何か気になる症状がみられたときは、周りの大人がまずミネラルの補給をという視点で対処できたら多くの子供たちを1日も早く救える可能性がある。
第6章 学校の成績がよくなった子どもたち
- 神経組織を作るのに酵素と神経伝達物質を作る酵素が必要とするミネラルの補給が必要。
- かつお節はカツオの切り身を1~2時間水煮してから燻すので、大半のミネラルが溶けだしている。ミネラルが足りない出汁。
- ラーメン・焼き肉・牛丼・唐揚げ丼・スパゲティ・スナック菓子・酒だけの食生活でミネラル不足になり、性格が悪くなり暴力的になる。
- 人類が誕生したのは約20万年前。20年ごとに世代交代したら1万世代を重ねている。1万回に渡っていい子が選抜されてきた。
ミネラル補給して、身体も心も本来の姿が出てくると、いい子になっていく。
第7章 大人たちの困った症状もよくなった
- うつ病の全体を見れば、ダイエット・甘いもの好き・野菜偏重・・・が脳の栄養不足を引き起こしていた。
ただし、食事の中身への考察が甘い。かつお節のダシはミネラル不足になる。天然だしを使うだけでうつ病の改善がみられる。 - 加工食品を多く食べる人は煮干しや昆布を3倍使うように心がける。
- 天然だしをお茶に数滴入れて飲み、ミネラルを補給すると空腹感を抑えられる。
第8章 食べなきゃ、危険!
- 日本の食べ物はミネラル不足で力が出ない。味に力がないからミネラル不足。
- 本格だしを作る場合
水1リットル
煮干し24匹(500円ぐらいか)
あご8匹(800円ぐらいか)
昆布4 x 8cm(200円ぐらいか)
塩19g
酢大さじ1
を一晩冷蔵庫につける。
弱火で30分煮る。75度以下。
茶こしで煮干したちをとって、しっかり絞る。煮干したちのダシを取る。
最後に塩と酢を入れて出来上がり。
冷蔵庫で1週間以内に使い切る。 - 二段階ミネラル補給法
①天然だしなどを料理にかけたりする方法 ⇒ 味覚が正常化する。ミネラル豊富な野菜や魚などを食べられるようになる。
②幅広い食材から健全な食卓づくりを目指していく。 - 家庭でだしを取るときは煮干しと昆布を主体にする。
カツオ節は製造工程で2時間煮出すことなどが要因によりミネラル不足。
ダシ殻は捨てずに刻んで具材に使う。 - 煮干し、あご、昆布をミルミキサーで粉状にして、料理にかける、混ぜることも良い。
昆布粉が多いと粘りが出るので、昆布粉の割合は少なめが良い。
煮干し粉、あご粉、昆布粉を6:3:1の割合がよい。 - 粉末を納豆やソース、ケチャップに混ぜる。ラーメン、カレーに混ぜる。あおさ海苔、ゴマと合わせて振りかける。酢とオイル、粒マスタードに混ぜる。
- お米に、雑穀・分つき米・玄米を混ぜるとミネラル補給になる。
- 低温圧搾のエクストラバージンオリーブオイル・ごま油など非精製油をつかうとミネラル補給になる。
- だし粉末・オリーブオイル・味噌を1:1:3で混ぜてお湯に溶けば即席味噌スープになる。
- ママスペシャルスープ
オリーブオイルを大さじ1
そば粉大さじ1を足して混ぜる
だし粉末大さじ1
自家製天然だし大さじ1
酢を小さじ1/2
お湯250ml
できあがり。 - 丸ごと全体食を基本にする。頭から丸ごと食べられる小魚・サバ・サンマ・いわし缶。海藻類はミネラルが豊富。
- 新しい生命を誕生させる種子類、豆類にもミネラルが豊富。
- 十割そばのゆで汁にダシを入れ、味付けをしてゆで汁ごと食べる煮込みそばは、蕎麦の栄養をすべて摂ることができる。
- 野菜の皮もミネラル豊富なので、よく洗ったあとは皮ごと使う。
- けんちん汁を作るとき、人参・大根を皮ごと使う。ごぼうはあく抜きしない。里芋のぬめりは取らず、こんにゃくも下茹でしないと滋味深い味になる。