著者は福田稔・安保徹。2004年2月20日 第1刷発行。
心に響いた言葉
まえがき
- 自律神経の異常こそが人間に様々な疾病をもたらす諸悪の根源
- 薬指を除く爪の生え際角の約2㎜下の押していたいところを見つける。1回10秒ほど1日2~3回程度、グリグリ・チクチク押し揉む。就寝前が効果的。やりすぎはダメ。
- 治したい病気に対応するのは約20秒。
第1章 奇跡の自律神経免疫療法
- 過剰なストレスを受け、自律神経の中で交感神経が長期間にわたって優位に働き続けることで、がんという病気は発生する。
- 自律神経から始まる体の働きの仕組みを改善することで免疫力を高め、病気に負けない体質、病気と共存できる体質に改善する。
第2章 晴天の日に重症虫垂炎が多発する謎
- 気圧が高くなると虫垂炎の患者が重症化する。白血球が細菌を食べる能力が低下する。
- 白血球は60%の顆粒球、35%のリンパ球、5%のマクロファージからなる。
顆粒球の95%は好中球、5%は好酸塩基球からなる。 - 顆粒球の内側には様々な酵素やホルモンなどの分泌顆粒が含まれている。
リンパ球は抗体と呼ばれるたんぱく質を作ってウイルスや微小ガンの小さな異物を無害化する。
顆粒球は異物をそのまま飲み込んで、細胞内の活性酸素を殺傷する。 - 顆粒球が増えすぎた時が問題。
顆粒球は細菌などの異物を飲み込んだ後、自爆する。
自爆するときに、細胞内部に含まれている大量の活性酸素を吐き出して、全身の細胞を損傷する。
いろんな病気を引き起こす。 - 気圧が高くなると顆粒球が増えて、白血球が全体的に増える。リンパ球は変わらない。
- 気圧の高い日は空気の量が多い。酸素が多い。酸素はエネルギー源としての役割を果たしているから、心身ともに活発になる。
- 仕事など活発に行動していたり、上司に叱られてストレスを受けていると交感神経が優位になり、テレビを見たり食事したり趣味を楽しんだりすると副交感神経が優位になる。100%に達することはない。
- 気圧の高い日は体内に取り込む酸素が増えて、心身の働きが活発になり、自然と交感神経が優位になる。気圧の高さはストレスと同じ。顆粒球が増える。異物を見つけると大量の顆粒球が殺到して活性酸素をまき散らす。その部分を損傷する。
- ストレスこそがあらゆる病気の元凶。ストレスがあると自律神経の交感神経が優位になり、白血球の中の顆粒球が増えて、異物を攻撃して、自爆して、活性酸素をまき散らし、細胞を損傷させる。
- だらけきった生活をしているとストレスがほとんどない。顆粒球が減少し、リンパ球が増える。リンパ球が増えると免疫が過剰に働く。アナフィラキシーショックやアトピー、うつ病が起こるが、顆粒球増加に比べればずっと少ない。
- 350人のがん患者の7割以上が金銭・家庭・仕事などのトラブルで1-2年以上悩み続けていた。ストレスも発がんの危険因子のひとつ。
- 自律神経のツボを刺激すると血流が改善されて、血行が正常な状態に復元される。血行が良くなれば、病気の原因である自律神経の働きのバランスが自然に是正され、治療のすべなしと判断された病気も改善していく。
第3章 生命を操る自律神経
- 脈拍が低いと悲しくなり、高いとやる気が出て、高すぎるとただ嬉しくなる。
自律神経によって体と心の状態がコントロールされている。 - 便秘・不眠・吹き出物は交感神経が強すぎるから起こる。
痛み止めを飲んで胃が荒れるのは、交感神経が働いて、顆粒球が増大するから。 - 春から夏にかけて副交感神経が優位になり、秋から冬にかけて交感神経が優位になる。
- 重症の虫垂炎患者は秋口に多かった。秋は交感神経が優位になるから。
- 気圧が低いと寿命が延びる。
沖縄は暖かいから空気が情報に移動して、上昇気流になり、地上に近い部分は空気が希薄になる。気圧が低い。 - 緊張すると交感神経が優位になる。
脈拍が速くなり、血管が収縮する。
身体が疲弊して、、自律神経の切り替えサインが出て、喉が渇く。
長時間続くと、食欲が出てくる。 - 薬の利用で多少の痛みの程度は軽くなり、治療までの時間は短縮されているかもしれないが、本質的には炎症を治しているのは、自然治癒力という身体自身の働きによる。
- 病気を治すのは、生活を是正すること。病気になった原因を取り除くこと。
- 人間はストレスなどの外部刺激によって、自律神経など全身の働きがいびつになり病気になる。
その病気の原因を排除すれば、自分の治癒力により自然に癒される。 - 人間がもともと備わっている自然治癒力さえも枯渇してしまったら、残された日々を充実させることを考えた方がよい。
- もし白血球のリンパ球の数が1600以上なら、ストレスなどの原因を排除して、副交感神経の働きを強化して、自律神経のバランスを整えると、自然治癒力が高まって、ガンが退縮に向かう。
- 胃潰瘍もガンもアトピーも、自律神経の働きが乱れ、白血球の中の顆粒球が増大することが原因。
第4章 リンパ球人間と顆粒球人間
- 空腹は交感神経の活発化につながる。交感神経が緊張する。防衛反応が過剰になり、些細なことに反応する。
- 日本人の自律神経の働き方が、交感神経から副交感神経へと重心が大きく移動している。
自律神経の働きが副交感神経型になることで、日々の生活で受けるダメージが小さくなり、免疫も強化され、日本人の寿命が飛躍的に伸びている。 - 白血球の中のリンパ球が40%以上の人がリンパ球人間、顆粒球が60%以上の人が顆粒球人間。
- O型とB型は肥満傾向が強く、A型とAB型はやせ型が多い。
- 学校を出るまではリンパ球人間。学校を出て仕事に就き、結婚して家庭をもつとストレスは急激に増加し、交感神経の比率が大きくなる。顆粒球が多くなり顆粒球人間になる。
- 中年から熟年になると交感神経の比重が高まり、顆粒球が増大する。80代になるとリンパ球の比率が10~20%に減少する。高齢者は頑迷で人の話に耳を傾けなくなる傾向がある。顆粒球が増大するとがんにかかりやすくなる。
- ふくよかな体型で色白の人はたいていリンパ球人間だが、肥満になると顆粒球人間になる。
- 顆粒球人間はいつもピリピリと緊張している。リンパ球人間はいつもニコニコ、笑みを絶やさないタイプ。
- 若く健康であり続けるためには、リンパ球を増やして、顆粒球人間への移行を少しでも遅らせる。年をとればとるほど重要になる。
- リンパ球人間になるためには、心の重荷をひとつだけおろしてみる。
- 顆粒球人間はあれもこれもやらなくてはと責任を引き受ける完全主義者が多い。そういう生き方がストレスになる。
- 生活面の工夫でリンパ球は増える。
①薬を控える
ステロイド剤や胃腸薬、痛み止めは交感神経の働きを活発化する。
②軽い運動を楽しむ
③入浴を楽しむ
④乾布摩擦を習慣づける
1日1回、乾いた布で全身を刺激する。
第5章 いつでも、どこでも、ひとりでできる自律神経免疫療法
- 頭頂部の刺激は他のツボと間違える場合の危険がある。足指は身体を曲げる必要があって、少々やりにくい。効果が高いのでたいていの場合、指だけの刺激でも充分である。
- チクチク療法は、就寝前が効果的。やりすぎはかえって逆効果。足も加えると効果的。
- 爪もみは、手の爪の生え際の約2㎜下の押して痛いところを1回10秒ほど、1日2~3回程度押し揉む。
治したい病気に対応する指は約20秒。 - 薬指だけ交感神経を刺激する働きがある。交感神経の緊張は痛みなどの苦痛を忘れさせる作用がある。この指を刺激して痛みを抑えたのではないか?
薬指の名称の由来のように思える。 - 全体的に手足の指、計16か所の刺激をすることが最も重要。
あとがき
- 自律神経免疫療法に基づく治療は1人の患者から数百円にすぎない。病院にすれば治療効果があがっても収入が増えない。
- あらゆる病気は自然と相いれない無理な生き方、それによっておこる体質の変化が原因である。
- 自然との調和が重要。
- 医者の不養生。数年前に心臓を病み、2年前に治療を再開した。時には羽目も外す。治療に追われて無理を重ねる。体にダメージが蓄積した。病床で不自然な生き方をしているとこうなるのかと自分で納得していた。