2018年6月18日発行。著者は渡部清二。
心に響いた言葉
- 四季報は1集:新春号、2集:春号、3集:夏号、4集:秋号と1年に4冊刊行される。
- 話題の銘柄・証券会社の推奨銘柄・専門誌の今週の銘柄などは無視する。自分自身の調査に基づいて投資を行う。
- 会社四季報オンラインでスクリーニング機能を使えば、条件に合った銘柄が瞬時に表示される。
四季報と四季報オンラインの併用が肝。 - 四季報読破は人生を豊かにしてくれる。
企業を知る喜び。社会を知る喜び。人生を知る喜び。楽しみが増える。 - 読破4冊目で20倍株を見つける。
- 毎号、気になった銘柄とコメントをエクセルに残して、その後の結果を検証する。
- 10倍株はちょっとした気づきから見つかる。
- 時価総額 = 株価 x 発行済株式数
時価総額が将来何倍になるかで、株価が決まる。
時価総額は売上高の約1.09倍になる。
営業利益率10%以上の企業は4倍になる。
ベストシナリオの市場規模に向かって売上げが大きく伸びると予想されるため。
頭打ちになったら、1.09倍の平均に近づいていくのかもしれない。 - 業績数字の入替時に指標の最高利益と純利益の差分を比較する。
最高利益を更新すれば、企業の調子は良い。 - 小型株は1000億円以下、中型株は5000億円以下。
- 10倍株候補の選び方
①成長性を示す増収率(売上高が伸びて急成長しているか?)
②稼ぐ力はあるか?(営業利益率が高い)
③オーナー企業で筆頭株主なら、決定にスピード感がある。
筆頭株主の人物像が見えない場合は投資は控える。
④上場5年以内か?2024年なら2019年以降の上場か?
⑤時価総額200億円未満の80%が10倍株になっていた。 - 毎年売上高が20%伸びている企業は4年後の売り上げが2倍になる。
時価総額は2倍(平均)~8倍(営業利益率10%以上の稼ぐ力があれば・・・)になる可能性ある。 - 新しい何かに置き換わろうとしている産業やサービスはねらい目。
- 実績PSR = 株価売上高倍率 = 前期売上高 / 想定時価総額
実績PER = 株価収益率 = 前期純利益 / 想定時価総額
実績PBR = 株価純資産倍率 = 前期自己資本 / 想定時価総額
※自己資本 = 純資産 = 資本金 + 資本剰余金+利益剰余金
※負債は他人資本。純資産は自己資本。総資本 = 負債 + 純資産 - 買いの基本:20銘柄を目指いて分散投資
買うときに成長ストーリーを考える。
毎年増収率20%以上というストーリーが崩れた時が売るタイミング
子供にも理解できるぐらい明確な成長ストーリーを持つ
会社の魅力、成長性、弱点を整理する。 - ソニーの株価情報のメカニズム
店頭公開から株価10倍 = 業績が伴って10倍になる。
さらに10倍になる = 期待先行で上昇する
さらに10倍になる = 売上高10倍以上、経常利益20倍以上の反動相場
※反動相場:株価が上げすぎたので反動で下げることをいう。利益確定売り。 - ソニー株のような株価
①増収率(売上高の伸びが毎年40%)
②稼ぐ力が大きい(経常利益率が毎年10%)
③配当がある
④積極的な投資
⑤海外展開 ※海外50%を超えるタイミングでグローバル企業に変わる
⑥増資と株式分割
⑦経営陣が二人三脚
⑧バリュエーションが高い
四季報の読み方
- 巻頭の3ページの各号のポイントと巻末の編集後記を読む
市場別決算業績集計表がとても大切。平均値を知るうえで重要。 - ABEJNブロックが重要。Aが冒頭、Bが見出し、Eは貸借対照表の一部、Jは損益計算書の一部、Nは株価。
5ブロックを見る時間がない人は最低でもAブロックは見る。 - Aブロック 自己紹介
上場年月を確認する。上場5年以内。
⇒ 3100, 3200, 3400, 3500, 3600, 3900, 6000, 6100, 6500番台の企業をチェックする。
決算は優待が確定する月。70%の企業が3月決算だが、小売りは2月、食品は12月が多い。
事業構成は部門別売上構成比率、カッコは売上高利益率(=原則、営業利益率)を表している。
海外があれば、 - Bブロックの見出し
前半は、原則として今期予想
後半は、会社の中期的な成長に関するトピック ※後半のコメントが重要(会社の歴史的転換はないか?) - Eブロック
財務とキャッシュフロー(生命維持装置)を特にみる。
自己資本比率は30%~70%が妥当な数字。
営業キャッシュフローはプラス。
投資キャッシュフローは投資するためマイナス。
フリーキャッシュフローは、営業と投資を足し算したもの。プラスが良い。 - Jブロック
営業利益率が高い会社かどうかをチェックする。
営業利益/売上高が10%以上が良好。 - Nブロック
チャートを読む。
株価の推移は月足ローソク足。月初と月末の株価の端と端が書かれている。
株価移動平均線の実線は12か月、点線は24か月。
棒グラフは出来高。
折れ線グラフは信用取引の買い残と売り残の推移。
※寄付き:最初の取引でついた値段。大引け:最後の取引でついた値段
※指標ノート:株価指標とコメントをノートに記録する。
※毎日200銘柄のチャートを手書きでつけて、50年間続けている仙人もいる。 - 欄外のにこちゃんマークは四季報予想の営業利益が会社予想の営業利益より乖離率が大きい場合につけられる。
- 株主欄にオーナー経営者が筆頭株主か?または経営コンビの二人三脚かをチェックする。