著者は今野清志。2015年8月2日 第1刷発行。

心に響いた言葉

はじめに

第1章 耳は気づかないうちに悪くなる

  • 欧米などでは平均聴力が40dB以上になると聴覚障害とみなされる国が多い。
    日本は両耳が70dB以上、片耳が50dB以上、もう片方が90dB以上でないと聞こえないと聴力障害者と認定される。
  • 病院検査で正常と判断されるのは30dB以下の音が聞こえる場合
  • 耳鳴りは、疲れや睡眠不足、鼻炎などが原因で耳管の状態が不安定になり起こることがある。
    ストレスが重なると音を伝えやすくする有毛細胞が摩耗して耳鳴りになることもある。
    内臓など、体のほかの器官の不調が原因で、血流が悪くなり発生するケースもある。
    聞こえづらくなった音を脳が補正しようとして起こる場合もある。

第2章 耳はスーパー精密機械

  • 日常は、空気に伝わる自分の声と、頭蓋骨の振動で伝わる自分の声を同時に聞いているので、録音された声は空気を伝わった音だけだから違うと感じる。
  • 外耳(がいじ)の耳介(じかい)で集められた音は外耳道(がいじどう)を通って鼓膜に達する。
    鼓膜は中耳に向かって円錐形をして音を集めやすい形状になっている。
    鼓膜に伝わった音は耳小骨(じしょうこつ)と呼ばれる3つの小さな骨を振動して約3倍に増幅する。
    蝸牛(かぎゅう)はリンパ液で満たされていて、音は水たまりを揺らせ、有毛細胞が刺激されて電気信号に変える。
    電気信号が脳に伝わることで聞こえる。
  • 難聴は大きく2種類に分けられる。同時に起こるのが混合性難聴。
    伝音(でんおん)性難聴:外耳から中耳までの振動を伝える伝音機能に問題がある場合
    感音(かんおん)性難聴:内耳から神経につながる振動を電気信号に変えるパーツに機能障害が発生した場合
  • 伝音性難聴は補聴器を使うことで聞こえが良くなることがある。
  • 感音性難聴は、伝音性難聴に比べて治りにくい。耳鼻咽喉科に行っても老化だから、治療しても良くならない難聴が感音性難聴。
  • 感音性難聴は小さな音が聞き取りにくいだけでなく、雑音などの聞き分けができない、音は聞き取れても言葉が聞き取れないなどがあり、補聴器はあまり役に立たない。
  • 大きな音を聞いても、人間の聴力は16時間ほど休ませると回復する。
    一方的に大きな音を聞かされると、疲れ果てた有毛細胞が損傷してしまう。

第3章 耳をよくするには腸をよくしろ

  • 糖尿病の人は難聴のリスクが3.7倍、腎臓病の人は5.9倍。
  • 薬は治療するものではない。その場の痛みを抑えても、原因を解決しているわけではない。
  • 難聴の3大原因は、血流の悪化、内臓疾患、自律神経の乱れ
  • 中医学では、不調の状態を未病という。着実に病気に向かっているから、今のうちに改善すべき。

第4章 1分で耳がよくなる今野式7つのトレーニング

  • 4つの耳マッサージ
    耳シェイク
    耳さすり
    耳の穴刺激
    耳ひっぱり
  • エア縄跳び
    ①軽く膝を曲げて立ち、両手が縄を持っているように曲げる
    ②つま先は床に着けたまま、かかとで軽くジャンプする
    ③手はジャンプに合わせて前や後にくるくる回す
    始めは1分間、2分以上続ける。1分間に40~50回跳ぶことができる。
    1日合計500回が理想的
  • チョッピング呼吸法
    ①鼻から息を吸えるだけ吸い込む
    ②口から息を少しずつ、止めながら吐き出す。
    ③3回をワンセットとして繰り返す
  • お腹ウェービング
    ①片方の手のひらを腰骨近くに充てる
    ②手を波打つように動かしながら反対側の腰骨までマッサージ
    ③20回以上行う。
    空腹時や朝起きた時、寝る前がおすすめ
  • 頸椎シェイキング
  • スプーン熱針療法
  • サウンドメディテーション

第5章 脳は好きな音楽しか受け入れない

  • 内耳の蝸牛にある有毛細胞を大切にする。十分な血液が流れてこないと疲れ果てて休眠状態に陥る。
    最悪の場合、毛が抜け落ちる。
  • 補聴器は有毛細胞のように音を選別して調整する働きはない。
  • 自律神経が乱れているのに気づかない例
    ①手足の先が氷のように冷たいのに冷え性だと自覚がない
    ②知らない間に青あざができている
    ③パソコンを休憩なしで何時間も見ていられる
    ④最後に大きな声で笑ったり泣いたりしたことがいつか覚えていない。
  • 毛先のとがっていないブラシで頭皮をタッピングすると経絡への刺激だけでなく、頭の血行が良くなり、耳周りの細胞に酸素が届く。1回の目安として1分程度。

第6章 耳がよくなると人生がよくなる

  • 料理を作る。コンビニ弁当や菓子パンは栄養が偏る。
    筆者は鶏肉と野菜の煮込み料理を大量に作り、数日はそれを食べている。
  • 鉄とたんぱく質がないと血液の酸素を送るヘモグロビンが少なくなる。
  • 音楽を聞いたら耳を休ませる。
    聞きたい音と周りの騒音の差が20dB以下だと聞き取りづらい。
    電車は60dBあるときは、80dBで音楽を聴いている。
  • 寝る前にメールチェックしない。携帯を見ない。